ウォンバットはうす
五月山の麓にある「世界一♡のあるさつきやま動物園」は、ウォンバットの繁殖で有名な動物園です。オーストラリアのタスマニア島から1990年、3頭のウォンバットがやってきたのが始まりです。オスの「ワイン」、メスの「ワンダー」と「ティア」は、一躍人気者となりました。
ウォンバットが生まれたよ♪国内初!日本で2番目に小さい五月山動物園で
1992年に「ワイン」と「ワンダー」の間にメスの赤ちゃん「サツキ」が生まれました。 飼育下での繁殖成功は国内で初めて、世界でも2例目という快挙でした。 その1年後にメスの赤ちゃん「サクラ」が生まれ、みんなが2頭の誕生を喜び成長を見守りました。 すくすくと育った彼女たちは、長年、動物園のアイドルとして愛されました。 そして、おばあさんになり「サクラ」11歳、「サツキ」19歳で寿命を全うしました。今でもウォンバットのことを伝える標本となって、大切に受け継がれています。
また、2007年には、新しいペアとして、オスの「フク」とメスの「アヤハ」がやってきました。
2017年には10年ぶりに、同園の人気者・フクのお嫁さんと、カップル1組の計3頭が新たにオーストラリアからやってきました。 新しく来た3頭の名前はたくさんの候補の中から、「マル(フクのお嫁さん)」「コウ(オス)」「ユキ(メス)」に決定しました。
ヒメウォンバットの生態
【カンガルー目ウォンバット科】 ずんぐりとした体つきで、内またでノソノソと歩きます。時には時速40kmほどの速さで走ることもあります。
生息地
- オーストラリアの南東部と
タスマニア島の丘陵地
巣
- 3~9mの長い穴を掘る
活動時間
- 夜行性 昼間は巣穴の中にいる
体重
- 15~30kg
寿命
- 飼育下で約20年
野生では5~6年
食べ物
- 草食 草や木の根、
樹皮など
動物園でもいろいろな種類の食べ物をあげています。 サツマイモ、ニンジン、かぼちゃ、リンゴ、パン、草食用ペレット、青草、干し草
野生のウォンバットが
大ピンチ!!!絶滅の危機から救え!
かつてウォンバットはオーストラリア全土に暮らしていました。しかし人間の暮らしの影響を受けて生息地が狭くなり、生息数が減り、絶滅が心配されています。ウォンバットが農地を荒らすとして駆除されたり、外来種の野犬やキツネがウォンバットを捕食していることも原因です。 今は保護動物として駆除を制限したり、生息地を守る活動が始まっています。事故などにより傷ついた野生動物を救護し、自然に返す取り組みも行われています。 「ワイン」も母親の袋にいるときに交通事故にあい、孤児として救護された命です。みなさんもウォンバットをはじめ、野生動物の未来のことを考えていただければ幸いです。