近所にある“宝物”のような美術館
2019/07/16
こんにちは。きんぎょです。
お散歩が気持ちいい季節になりました。池田の街も緑と色とりどりの花で溢れています。
さて、池田にはインスタントラーメンを発明した安藤百福さんともう1人、素晴らしい偉人がいることをご存知ですか? その名も小林一三さん。明治から昭和にかけて阪急電鉄、阪急百貨店、東宝、宝塚歌劇団などを生み出し、活躍した大実業家です。つまり、阪急グループを作った人です。今もその邸宅は「小林一三記念館」として公開され、数々のコレクションは「逸翁美術館」に展示されています。今回は逸翁美術館についてご紹介します。
小林一三さんとは?
明治から昭和に生き、今の暮らしにもつながる新しいライフスタイルを創った実業家、小林一三さん。その名を知らなくとも、きっと誰もが小林一三さんの創った数々のサービスについては知り、日常的に使っていることでしょう。
阪急電鉄(開通当時は箕面有馬電気軌道)そしてその沿線の住宅開発での街づくり。宝塚歌劇団は100年を迎え、現在も大人気です。駅直結の阪急百貨店をターミナルデパートとして開業したのはなんと世界発!
このように現在の暮らしにとって当たり前となった文化やサービスを、それが当たり前ではなかった時代に一から作り上げた小林一三さんが邸宅を構え、住んでいたのがここ池田の地でした。
実業家としてだけではなく、文化人・茶人としても実績を残し、逸翁美術館はそのコレクションを一般公開するという遺志によって設立されました。
趣向を凝らした展覧会
逸翁美術館では常設の展示はなく、所蔵している作品群の中から定期的な展覧会が開催されています。毎回の展示の切り口が面白く、町で新しいポスターを見かける度に新たな発見を期待して見に行きたくなります。
【2019年度 展覧会スケジュール】は次の通り♪
◆「阪急沿線むかし図絵 大正・昭和のゆめとまち〜池田文庫ポスターコレクションより〜」 2019年4月20日(土)〜年6月16日(日)
◆「青と赤の煌めき 美術工芸品を彩る色の世界」2019年7月6日(土)〜8月25日(日)
◆「池田市市政80周年記念 画家「呉春」-池田で復活!」2019年9月14日(土)〜12月8日(日)
◆「百鉢展」(仮) 2020年1月18日(土)〜3月15日(日)
ちょうど訪問した時は「阪急沿線むかし図絵 大正・昭和のゆめとまち〜池田文庫ポスターコレクションより〜」が開催されていました。「池田文庫」とは、阪急、宝塚歌劇、歌舞伎などの専門図書館で、逸翁美術館に隣接しています。池田文庫は沿線を舞台とするグラフィックの宝庫でもあり、そのコレクションからセレクトされて展示されていた阪急沿線の行楽ポスターなどから、レトロでモダンな当時の夢にあふれた暮らしを感じました。
ちょっと私事ですが、以前、重要文化財「白梅図屏風 六曲一双 呉春筆」をここ逸翁美術館で観覧し、当時6歳だった娘と共にとても感動したことを記憶しています。
茶室「即心庵」
美術館の中には展示室の他にも、コンサートが行われるマグノリアホール、ミュージアムショップ、カフェ「 IAM(イアム)」( ITSUO ART MUSEUM )、そして 茶室「即心庵」があります。
この茶室は逸翁旧邸「雅俗山荘」の茶室「即庵」を模して造られた三畳台目の茶室ですが、とても面白いことに椅子が置かれていて、茶室でありながら椅子でも喫茶ができるスタイルになっています。
ここでは展覧会会期中の土曜日、日曜日(午前11時から午後3時までの受付)に、所蔵の茶道具を使った呈茶が行なわれています。お抹茶(お菓子付)一服500円で体験することができます。
ご家族連れでもお気軽に
来館者は大人の方ばかり来られるのかと思いましたが、スタッフの方によるとご家族連れやお子様も来館するとのこと。展示の内容はとても濃く、しかし会場は広すぎないので見るのにはちょうどいいかと思います。
トイレには身障者用はもちろん、おむつ替えシートも設置されています。残念ながら授乳室はなく、ベンチや展示室でのケープを使用した授乳も安全や他のお客様への考慮の為、ご遠慮いただいているとのことでした。乳幼児をお連れの方は、おなかのタイミングだけ気を付けて下さいね。
まとめ ~日常に非日常を味わえる場所~
大きな美術館や有名な展覧会を見にいくというと、池田から出て都心部に足を運ぶことになります。そんな中、池田の暮らしのそばにあるこの逸翁美術館は、日常の中で特別な時が味わえる宝物のような美術館です。
私、きんぎょも絵や描くことやものを作ることが好きな長女と何回か来館していますが、いつも無理なく観てまわることができます。「どの絵が好きだった?」「あの掛け軸のきれいな鳥が好きだった」など、普段はできない話ができますよ。来た際には、帰りにカフェ IAM(イアム)に寄ってホットケーキを食べて帰ります。
親子で美術館に行ってホットケーキを食べて帰る。とても気軽にワクワクで特別な非日常なひとときを演出することができます。ぜひ、逸翁美術館へ立ち寄ってみてください。
逸翁美術館
〒563-0058 大阪府池田市栄本町12-27
TEL 072-751-3865
開館時間
10:00 ~ 17:00 (入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
駐車場 無料駐車場あり
ライター
きんぎょ
池田市在住7年目。自由でマイペースな1男2女を必死のパッチで子育て中!歴史、文化、自然あり♪人も土地もゆったりとした大好きな池田について、わたし目線でご紹介します。